「DTMを始めたいけど、オーディオインターフェースってどれを買えばいいの?」と迷っている方は多いはず。なかでも「Steinberg UR12」と「YAMAHA URX22C(旧Steinberg UR22C)」は、ともにヤマハ/Steinbergブランドが生み出した定番モデルで、初心者が最初に候補に挙げることが多い2機種です。
見た目や価格帯が似ているため「どっちでも一緒でしょ?」と思いがちですが、実はいくつかの重要な違いがあります。この記事では両者のスペック・機能・価格を丁重に比較し、「自分にはどちらが合っているか」を判断できるよう、具体的な基準でわかりやすく解説します。
YAMAHA URX22Cは、2025年10月にSteinbergブランドからYAMAHAブランドへリブランドされたモデルです。機能・性能・付属品は旧Steinberg UR22Cと完全互換で、変わったのは筐体デザインとロゴのみとされています。
そもそもオーディオインターフェースって何?
オーディオインターフェース(Audio Interface)とは、マイクや楽器の音をパソコンに取り込むための「変換装置」です。パソコンには標準でマイク端子がついているものもありますが、ノイズが多く音質も低いため、本格的な録音・音楽制作には向きません。
オーディオインターフェースを使うことで、
- クリアでノイズの少ない高音質での録音
- 低レイテンシー(音の遅延が小さい)モニタリング
- マイクや楽器をプロ品質でパソコンに接続
といったことが可能になります。今回比較するUR12とURX22Cは、どちらも「DTM(デスクトップミュージック)入門」に適したエントリー〜ベーシッククラスの製品です。
UR12 vs URX22C スペック比較表
まずは主要スペックを一覧で確認しましょう。
| 項目 | Steinberg UR12 | YAMAHA URX22C(旧UR22C) |
|---|---|---|
| マイク入力(XLR端子) | 1系統 | 2系統 |
| LINE入力 | 1系統(ギター/LINE兼用) | 2系統(XLR/TRS コンボ) |
| 最大録音スペック | 24bit / 192kHz | 32bit / 192kHz |
| USB規格 | USB 2.0 | USB 3.0(Type-C) |
| LINE OUTサイズ | 3.5mm ミニジャック | 6.3mm TRS(標準ジャック) |
| ファンタム電源(+48V) | ○(1系統) | ○(2系統) |
| 内蔵DSP | なし | あり |
| ループバック機能 | ○(Cubase画面から操作) | ○(dspMixfxアプリで操作) |
| MIDI入出力 | なし | なし |
| 付属DAW | Cubase AI | Cubase AI |
| Steinberg Plus特典 | なし | あり |
| 参考価格(2026年7月時点) | 約1万円前後 | 約28,000〜29,000円前後 |
※価格は変動します。最新の価格は各ショップの販売ページでご確認ください。
主な違いを項目別に詳しく解説
マイク入力の数:UR12は1本、URX22Cは2本
最も重要な違いがこれです。
UR12はXLR端子(マイクを接続する端子)が1つのみ。つまり、コンデンサーマイク(高感度で繊細な音を拾うスタジオ用マイク)は1本しか同時に使えません。ギターや鍵盤などをLINE入力と組み合わせる「1マイク+1楽器」の構成は可能です。
URX22CはXLR端子が2つあり、コンデンサーマイクを2本同時接続できます。たとえば以下のような録音スタイルに対応できます。
- 弾き語り(ボーカルマイク+アコースティックギター用マイク)
- エレキギターアンプを2か所にマイキング
- デュエット録音など2名のボーカル同時録音
「マイク1本でボーカルだけ録れれば十分」という方はUR12で問題ありませんが、将来的に収録の幅を広げたいなら最初からURX22Cを選んでおくほうが無難です。
LINE OUTの端子サイズが違う
一見地味に見えますが、モニタースピーカー(リスニング用の音を確認するためのスピーカー)の接続に影響します。
- UR12:3.5mm ミニジャック(一般的なイヤホン端子と同じサイズ)
- URX22C:6.3mm TRS(スタジオ機材で広く使われる標準ジャック)
プロ用・音楽制作向けのモニタースピーカー(YAMAHA HSシリーズなど)は6.3mm TRS接続を前提にした製品が多いため、本格的なモニタリング環境を整えたい方にはURX22Cのほうが接続に困りません。UR12の場合は変換アダプターを別途用意する必要があります。
ループバック機能の操作性
ループバック(Loopback)とは、パソコン内の音(ゲーム音・動画の音など)を録音・配信の音声に混ぜるための機能です。配信や実況動画を作る方には必須の機能です。
- UR12:Cubase(付属DAWソフト)の画面から操作する必要があり、手順がやや多い
- URX22C:専用アプリ「dspMixFx」からワンクリックで切り替えられ、タスクバーに常駐させて直感的に操作可能
ループバックを頻繁に使う配信者の方には、URX22Cのほうが使い勝手が良いと言えます。
録音スペックとUSB規格
- UR12:24bit / 192kHz、USB 2.0接続
- URX22C:32bit / 192kHz、USB 3.0(Type-C)接続
32bit録音は、音声データの情報量がより豊富になる規格で、編集時にダイナミックレンジ(音の大小の幅)を広くとれる利点があります。ただし、初心者が普段の宅録で体感できるほどの差ではない、とも一般的に言われます。
USB 3.0(Type-C)接続のURX22Cは、対応PCとの安定した通信・給電が期待でき、将来的な接続性の面でも有利です。
内蔵DSP(Digital Signal Processor)とは、ハードウェア側で音声処理を行う仕組みです。URX22Cに搭載されており、録音しながらエフェクトをかけてもパソコンに負荷がかからない「ゼロレイテンシーモニタリング(録音しながら遅延なしで自分の声を聴く)」が実現できます。
価格帯が大きく違う
参考情報によると、2026年7月時点の価格は:
- UR12:約1万円前後(エントリークラス)
- URX22C(旧UR22C):約28,000〜29,000円前後(ベーシッククラス)
この価格差は約2万円近くあります。予算が限られている場合、この差は非常に大きな判断材料になります。最新の正確な価格は各販売サイトで必ずご確認ください。
こんな人にはUR12がおすすめ
- とにかく予算を抑えてDTMを始めたい
- 録音するのはボーカル(マイク1本)だけ
- ギターや鍵盤をLINE接続で録れれば十分
- まずは試してみたい・始めやすさ重視
- スマートフォン(iPhone/iPad)とも接続して使いたい
- マイクを2本同時に使いたい(弾き語りでアコギもマイク録りしたい等)
- 本格的なモニタースピーカーをそのまま接続したい
- 配信でループバックを頻繁に手軽に切り替えたい
UR12はコストパフォーマンスに優れたエントリーモデルです。「まず1台目を試してみたい」「歌を録るだけでOK」という方にはコスパ最強クラスの選択肢と言えます。
YAMAHA UR12 後継機:Steinberg IXO12(YAMAHA UR12MK3)
参考情報によると、Steinberg UR12はすでに生産終了となっています。現行の後継機はSteinberg IXO12(YAMAHA UR12MK3)です。購入を検討する際は、現行モデルの在庫・販売状況を各ショップで必ずご確認ください。
こんな人にはURX22Cがおすすめ
- 弾き語りやバンドでマイクを2本以上使いたい
- 本格的なモニタースピーカーで音作りをしたい
- 配信・録音・DTMをトータルで楽しみたい
- 長く使える1台を最初から選びたい
- 32bit録音など、より高スペックな録音環境を整えたい
- 予算が1万円程度しかない(価格差が大きい)
- 当面は1本のマイクしか使わない
URX22Cは「最初からある程度しっかりした環境を整えたい」方に向いた、長く使えるベーシックモデルです。内蔵DSPや専用ミキサーアプリ「dspMixFx」など、初心者を卒業してからも役立つ機能が揃っています。
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迷ったときの選び方チェックリスト
どちらを選ぶか迷ったときは、以下の質問に答えてみてください。
① 予算はいくらですか?
– 1〜2万円以内 → UR12(後継のIXO12)
– 3万円前後まで出せる → URX22C
② マイクは何本使いますか?
– 1本だけ(ボーカルのみ) → UR12でOK
– 2本同時に使いたい → URX22C一択
③ 配信はしますか?
– 配信もしたい・ループバックをよく使う → URX22Cの方が操作が楽
④ モニタースピーカーを使いたいですか?
– 標準ジャック対応のスタジオ用スピーカーをつなぎたい → URX22C
– ヘッドホンだけでOK → どちらでも可
どちらの製品にも、DAWソフト(音楽制作ソフト)「Cubase AI」が付属します。Cubase AIは機能制限ありの無料版ですが、初心者の録音・制作には十分対応できます。本格的に楽曲制作を進めたくなった段階で有料版へのアップグレードを検討しましょう。
付属ソフトと拡張性について
両機種共通で付属するCubase AI
UR12・URX22Cのどちらを買っても、DAWソフト「Cubase AI」が付属します。Cubase AIはトラック数やプラグインに制限がありますが、歌や楽器を録音して基本的な編集・ミックスを行うには十分な機能を備えています。
「まずCubase AIで慣れてから、必要に応じて上位版へアップグレードする」というルートが、初心者には一般的です。
URX22Cのみ:Steinberg Plusコンテンツが無料
URX22C(旧UR22C)には、UR12にはない「Steinberg Plus」特典が付属します。これはSteinbergが提供するプラグインやソフトウェアの追加コンテンツで、より音楽制作の幅が広がります。UR12にはこの特典はありません。
まとめ:結局どっちを買えばいい?
- Steinberg UR12は予算1万円前後で買えるエントリーモデル。マイク1本・歌録りメインの初心者向け
- YAMAHA URX22C(旧UR22C)はマイク2本対応・32bit録音・内蔵DSP搭載のベーシックモデル。本格派向け
- 最大の違いは「マイク入力数」「LINE OUTの端子サイズ」「価格」「ループバック操作性」の4点
- 予算に余裕があり長く使いたいなら迷わずURX22Cがおすすめ
- まず気軽に始めたい・ボーカル録りだけなら、UR12の後継機(IXO12/UR12MK3)でも十分
- UR12はすでに生産終了。現行品はSteinberg IXO12(YAMAHA UR12MK3)を確認のこと
- どちらにもCubase AIが付属し、追加費用なしでDTMを始められる
「予算を抑えてとにかく始めたい!」→ IXO12(UR12後継)
「長く使える1台を最初から選びたい!」→ YAMAHA URX22C
ぜひ上記のチェックリストを参考に、自分の用途・予算に合った1台を選んでみてください。オーディオインターフェースさえ揃えれば、今日からでも宅録・DTMをスタートできます。迷っている時間がもったいない!最初の1台を手に入れて、音楽制作の世界に踏み出しましょう。
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参考・出典
本記事は、上記の公開情報をもとに作成しています。価格・仕様は変動するため、購入前に各公式サイト・販売店で最新情報をご確認ください。

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